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22歳 4月 vol.34

天罰
氷水をいれた急造氷嚢に付いた水滴が…
ボクのペニスと睾丸にポタポタと落ちた時…
あまりの冷たさに意識を取り戻しました。
拘束椅子から解き放たれ…
大の字に寝かされていましたボクに…
奈美様がその氷嚢をお近づけくださる所でした。



とっさに飛び起き、奈美様の前にひれ伏し…。

『御調教中に寝てしまい申し訳ありません!』
と、お詫びしました。
意識を失なったとはいえ、御主人様への無礼には違いありません。

『あら!気が付くのが早いわね!もう平気なの?』

『はい!』

『睾丸は平気?』

奈美様に問われて、鞭打ちの痛さが甦ってきました。
床に頭をつけ正座している股の間で、睾丸がズキズキしていました。
少し腫れているようで、股の間が窮屈そうです。

『は、はい!少し痛みますが大丈夫です!』

本当は大丈夫じゃありませんでした。
日頃の練習で鍛えている正座さえ辛かったです。

『そう?大丈夫なの?手加減しない方が良かったかしら?ふっふ!』

先程の奈美様から授かった睾丸打ちは…
ボクのお尻にくださるような鞭打ちとは違い、やや軽めでした。
しかし、やや軽めとは言うものの場所が場所です。
お尻の10倍、いや100倍もの痛さです。




『蓄奴よ!』

両膝を広めに開き、お尻を高く突き上げ、両手を床に付け前に延ばす蓄奴の姿勢。
正座より脚を開ける分、睾丸に負担をかけないこの姿勢は楽でした。
ボクの目には、奈美様のヒールしか写りません。
ヒールの靴音がコツコツ響きはじめ、視線からも消えると…
高く上げたボクのお尻の方から、奈美様のお声が聞こえてきました。

『大丈夫ではないように見えますわ。ふっふ!ココ!』

奈美様はご愛用の鞭のひらで、睾丸を優しく撫でてくださいました。
熱を持っている為でしょうか?ヒヤッとした感触が心地よく…
でも優しく撫でておられるにもかかわらず痛みが…。
その痛みに思わず腰が引けてしまうと…。

『お尻が下がりましたわ』
と、お尻に激しい鞭を2発授かりました。

《バシッ!バシッ!》

『まあ!睾丸が腫れていますわ。可愛そうに…
男に生まれた天罰かしら?ふっふ!お気の毒ね!』

《男に生まれた天罰…》
まさしく…奈美様のおっしゃられる通りです。
神様の悪戯か?悪魔の優しさか?
女性に憧れ、女性になりたいと願いながら…
男性の身体で生きなければならない報いを受けている気がします。
女性にさえ生まれていれば…女性になれたなら…
今のボクはどれほど救われただろう…。
それは肉体的な問題のみならず、主に精神的に楽だったろうと思いました。

ですが奈美様は…。

『マゾとして報いを受ける身体である事に感謝なさい。』

こうおっしゃいます。

『私の理解できない痛みを持つ身体であると自信を持ちなさい!』と…。





ボクに少し待つように命ぜられ…
どこから水の張った洗面器をお持ちになられ…
ご自身でお作りになられたビニールの氷嚢を破り、氷をお入れになりました。
その洗面器をボクのお尻の下に置き…
ゆっくりとお尻を下げるようにおっしゃいました。

『ペニスと睾丸を冷やしなさい。冷たくても我慢するのです。』

氷の浮く水にペニスと睾丸を浸けると…
凍えそうなほど冷たくて、ペニスは一瞬で縮みあがってしまいました。

『そのままお聞き!
今の自分を卑屈に思うのはやめなさい。
今のおまえの望み、願い…私は全て理解しているわ。
理解した上で、私の奴隷として相応しいか?
おまえに見習いの調教をしているの。
おまえが女だろが男だろうが関係ないわ。
大切なのはおまえがマゾだという事。
そして私はサディスト…。
一般社会で女が男を求め合う…
時には男が女を、時には女が女、男が男を求め合うわ。
それと同じよ。
私はマゾを求め、おまえはサディストを求めるの。
誰でも欲しいものを手に入れる為には必死になるわ。
神様が与えてくれる訳じゃないでしょ?
その必死さを誰も笑えやしないし、誰も止められないわ。
少しも変わらないわ《私たちの住む世界》と。
必死になりなさい!
私も必死なのよ。』

『はい!』(号泣)

『おまえは卑屈過ぎます。
もっとも、これはマゾ特有の性格なのかもしれないけど。
大多数のマゾが卑屈過ぎです。
遊びでしたら何も言いません。
でも、おまえは間違いなく本物のマゾです!
マゾでなければ生きていけないの。
サディストに気に入られようとしているのだったら、その卑屈さを早く捨てなさい!
マゾとしてのプライドを持ちなさい!』

『………。』(号泣)

『私もサディストでなければ生きていけません。
死ぬまでマゾを求めるのです。
サディストがいつも自信に満ち溢れていると思って?
サディストだってただの人間です。
おまえのように悩み、苦しんだります。
でもね。
私はサディストとしてのプライドを持っているの。
サディストとして生きられる自分を誇りに思うの。
おまえにもプライドを持って欲しいわ。』

『………。』(号泣)

『前にも見習いを調教したお話をしたわね?
その見習い達はプライドの意味さえ気付かず。
結局は捨てましたわ。
おまえのように…2番目でもいい…3番目でもいいと言い続けてね。
ある意味、従順な奴隷に見えるかもしれないけど…
私はそんなプライドの無い奴隷は必要ないの。
正直に言えば…2番目、3番目を持つ程の余裕などないわ。
私のサディストとしてのプライドがそれを許さないの。
私の調教に必死になって着いてくるコを可愛がりたいの。
私のサディストとしてのプライドを尊重する、プライドを持ったマゾを愛するの。
ごく自然の事だわ。
ごく簡単な事。
簡単な事は…簡単だからこそ必死にならないといけないの。
おまえは必死になれるの?
最後まで私に付いてこれる?』

『はい…奈美様について参ります。奈美様の奴隷になりたいです。
必死になれます。』(号泣)

ボクの答えにウンウンと頷かれ、女神の微笑みを返してくださいます。
このまま手を合わせ、お祈りをしたくなるような微笑みです。

奈美様は冷やしていた洗面器から出るようにお命じになられ…
続いてお座りの姿勢も授かりました。
これはヒール置きの体勢です。

冷水で縮みあがったペニスでしたが…
この姿勢になるとムクムクと大きくなり始めました。
腫れも、勃起時の痛みはまだかなりありました。
この上にお乗せしたら…激しい痛みに再び気を失いかねません。
それでも…奈美様がお望みなのです。
愛するサディストの奈美様が…
マゾであるボクのペニスをヒール置きに使ってくださるのです。
他の誰でもなく、ボクのペニスを必要とされているのです。



『準備はできて?』

『はい!奈美様!ご存分にお楽しみください!』

いつものようにヒール全体でペニスに乗られます。
痛い、痛いのです。
並の痛みではないのです。
悲鳴をあげるどころの騒ぎではありません!
お乗りくださる方が奈美様以外なら…
とうに振り落としてます(そんな事許されませんけど)
でも…目の前。
見上げたすぐそばに女神が微笑んでおられるのです。
悲鳴をあげる事なんてできません。
痛いなどと泣き事をいえません。
意識が飛びそうになるのを堪えました。
お役目を果たすまでは…奈美様がご満足されるまでがヒール置きのお勤めです。
ひたすら奈美様のお顔を笑顔で見上げていました。
身体中から脂汗がタラタラ流れています。
おそらく奈美様は、ボクの様子が…
いえ!ヒール置きの様子がいつもと違う事にお気付きです。
それでも、ご自分の身体のバランスをとる為、ボクの頭に手を置かれるのです。
そして…。




『いいわね?』

と、全体重を片方のヒールにお乗せになる合図をされました。
ヒール置きは、ボクが奈美様から一番最初に授かったお道具としての大役です。
奴隷として第一歩を踏み出したお勤めです。

『ありがとうございます。存分にお楽しみください。』

痛みに声を震わせながら、ニッコリと微笑んでお迎えいたしました。

重みが増す度、ペニスが潰れると言うよりも、破裂するのではないかと思いました。
意識が遠くなりそうな時に奈美様がお声をかけられました。

『ヒール置きは嫌いですの?』

『いえ…奈美様…からいただいたお役目です…いつも感謝しています…』

『そう!嬉しいわ!それではもう片方のヒールを床から離して差し上げてよ。ふっふ!』

とうとう…奈美様の全体重がボクのペニスに…。
痛さを通り越した身体はブルブルと震えます。
大量の汗をかいて喉が渇きます。
奈美様は女神の微笑みを絶やさず…

『今の自分に感謝なさい。男である事に感謝なさい。
ペニスが無ければヒール置きもできないのですよ。』
と静かな口調で諭されます。

『女のコになりたいのならいつでもしてあげます。
でも、いきなりペニスと睾丸を取っても、女のコにはなれないのよ。
それには相当の準備が必要だそうよ。
時間がかかるのはおわかりね?』

声も出せず、震えながら頷きました。
自分なりに調べていたのである程度の知識はありました。

『女の子になる準備をしている間は…私のヒール置きよ。よろしくて?』

頷きました。

『しばらくは…ペニスつき…大きなクリトリスを持つ女のコ。ふっふ!
クリトリスに頼らず、女の喜びも教えてあげますわ。ふっふ!』

この時は、奈美様のおっしゃる意味がわかりませんでした。
一年後…。
ボクが女性の喜びを覚えたのは、女性の体を知る前の事でした。
つまり…童貞のまま女性の喜びをしったのです。


『今のご自分を愛しなさい!

おまえの幼い頃の思い出したくもない過去が、今のおまえを作りあげたの。
可愛いお顔に似合わない貧弱な身体もね。

確かに幼い頃の事は気の毒だと思うわ。でも…逆に幸せと思いなさい。
その時の経験があったから、今があるの。今の…マゾとしてのおまえがあるの。
おまえは私に仕える為に生まれてきたマゾなのです。
幼い頃の嫌な思い出も、その体も…全て私の奴隷になる為に得てきた調教よ!
卑屈になるのはおやめ。
自分を愛しなさい!』

ありがたいお言葉を胸に刻み泣いていました。
痛みはありましたが、お言葉のおかげで震えは止まり…
心の中の霧が消えたような気がしました。






奈美様はヒール置きから足を離されました。
あれだけの激痛に苦しみながらも、大役を果たせた安堵感。
でも痛みが名残惜しい気持ちになってしまうのは…
ボクがマゾだからなんでしょうか?

それは違います。
ボクが奈美様の奴隷だからなんでしょうね。
マゾだけでは到底耐えられる痛みではありませんから。

P.S.
ヒール置きは危険なお役目です。
ボクのペニスだけが奇跡的に無事だったのかもしれません。
お役目の際は十分に注意されてください。

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