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22歳 2月 vol4

『曖昧』



~曖昧~

『数えてみなさい。』
自分で出したモノでしたから数える必要もなく…。

『はい。全部で37個です。』

『まあ~素敵ね。お約束の日から37日と、禁欲した7日も時間が経ちましたのね。偉いわ。よくできました。』

『ありがとうございます』

少し自慢げに答えましたが…。

『おまえに次があれば…これ以上の成果(精液)が見られるのね?』

『……。』

『毎月同じ数では許さなくてよ!人間は常に成長しなければね。』

『あっ、はい…えっ?』

『1年後の2月がくれば…凄い数になるわ。ふっふっふ、できるかしら?』


《え゙~~~!》
心の中で叫びました。
もし1年後があれば…
3週間ならば…いったい、いくつの成果が必要なのでしょうか?

『もちろん…できますね?』

簡単にお約束できる宿題ではありません。
3週間で37個でも…かなりの努力を要したのです。
しかし…意地悪な御命令とは、別人格のような天使の笑顔でボクを見つめられてしまうと…。
《もしかしたらできるかもしれない》
と、暗示にかけられてしまうような…
結局、口にした答えは…。

『頑張ります』
と、お答えしました。

奈美様は、このような言い方を最も嫌います…
『卑怯なお答えね。私はできるか、できないかを聞いているのです?
《頑張ります》と言うのは《できる》と解釈してよろしいのかしら?』

『いえ…それは…』

『また油断をしたのですか?それとも…私を甘くみたのですか?私がその答えに満足すると思って?』

『申し訳ありません。できるか、できないか迷ってしまって…。頑張りますとしか言えなくなって…。』

『つまりは…いい加減に答えたという事ね』

『結果的には…はい』


いろいろな思いを説明しようとしましたが、結果的に《いい加減》と思われても仕方ない返事です。
自分でも曖昧さは理解していましたし、正直に答えるしかありませんでした。

『そう』
奈美様は、なぜか満面の笑みでおっしゃいました。
ボクが曖昧なお返事をしておきながら満面の笑み…?

『正直は良い事ね。ふっふっふ。』

『ごめんなさい…』

このまま終わりかもしれないと思いましたが…

『油断をしてはいけませんね。先程の私に対する曖昧な発言は許して差し上げてもよろしくてよ。』

ボクを許してくださる?
普通に考えたら、奴隷の分際で女王様の御質問に対し、曖昧な返事をするなんて考えられない事です。
奈美様の真意は次のお言葉でわかりました。


『おまえに宣告しておきましょう!
今後、一切、私が耐えられない範囲の油断を許しません!
よろしくて?
また同じような過ちを繰り返しても、おまえに注意などしませんわ。
おまえ自身が考え、行動すれば回避できるハズですものね?』

『は、はい』

泣きながら奈美様のご慈悲に答えていました。

『ただし…おまえが失敗した場合は、私の奴隷として相応しく無いと即刻判断します。』

『うぅぅ』

『先程、おまえが言った《頑張ります》を実行していただくわ。
もしも次や、その次の調教があった場合。
きょうの宿題回数をひとつづつ増やします。
頑張ると言ったおまえには簡単過ぎるわね?
おまえが調教中に失敗をした場合は、失敗の回数に応じて宿題回数を増やします。
宿題回数に満たない場合は、私の奴隷として相応しく無いと判断して捨てます。
よろしくて?』

『……』

『ミスをしても宿題をクリアすれば捨てられずに済むのです。捨てられるのは全ておまえの至らなさ。諦めもつくわね?失敗したおまえは、2度と女王に調教されたいと思わないでしょう。』


宣告には同意いたしました。
油断の多いボクには、これくらいの条件は仕方のない事かもしれません。
と、いうより…
奈美様の御調教を授かるというのは、覚悟のいる事だったのです。






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