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22歳 4月 vol.29

問答
『泣いているのね。
おまえの泣き顔は世界中の誰よりも可愛くてよ!
でもそれも終わりですわ!
暗闇の中で妄想なさい!
アイマスクをしてあげるわ。
そして扉が開く度に…
目の前で行なわれる私達の儀式を感じるのです。
私が奴隷達の奉仕によって逝く姿を感じなさい!
惨めなおまえの前で何度も何度も逝ってあげてよ!
いやらしい奴隷達の視線を浴びながら…
何度も何度もおまえの前で逝ってさしあげるわ!』


奈美様はおっしゃると…
ボクにアイマスクをされ監禁室のドアに手をかけられました。
ボクは…ボクは勇気を振り絞り涙声で奈美様にお願いしました。


『奈美様!』


『まだ何か御用?私も女です。火の着いた体を早く鎮めたいの。
奴隷達を呼んできて準備をさせないとね。
おまえの戯言など聞き飽きましたわ!』


『あの…あの奴隷達とお別れください!』


『突然何を言いだすの?
失礼も甚だしいわ!
私に向かって奴隷達と別れろですって?』


『はい!あの奴隷達が、奈美様に相応しいとは思えません!
ご奉仕の最中に奈美様のお体を舐め回すように見るなんて…
ボクには信じられないんです!
奈美様!もっといい奴隷を、もっといい奴隷をお探しください!
あの奴隷達は…奈美様をダメにします!』


言い終えると、しばらく沈黙がありました。
そして…。


『ゴミ以下が私に意見をしているのかしら?
哀れね。
奴隷達への侮辱は…私への侮辱と受けとめてよろしいのかしら?』


『それは…それは…。』
《ボクのマゾとしての直感なんです!》
と言い掛けました。
ですが、この期に及んで《直感》が理由になるわけなどありません。


『何も言えないのなら…
おまえは今、私を侮辱したと受けとめますわ。
おまえは何様ですの?
使い物になりそうだから奴隷見習いさせてみたら…。
私の調教を受けながら2番目でいい…
3番目の奴隷でいいなどと言ってたのは誰?
挙げ句には、奴隷の奴隷になりたいとゴミの面接に来たのはどこの誰です?
おまえが私の奴隷達を批判できる立場かしら?』

奈美様のおっしゃる通りでした。
ボクも隣の奴隷達も立場は同じ、ダメマゾでした。


お優しいお声で…。
『扉を閉めます。中で良くお考えなさい。
おまえが今どのような立場にあるのか?
おまえがこれから先どうしたいのか?
おまえが求めるものは何なのか?
その為には何が必要なのか?
おまえの…一生の問題かもしれませんわ。
そのままの人生で良いのなら…
おまえはそれだけの人間です。
よろしくて?
何度も言ってるでしょ?
ペニス様を見習えと。』


何も言い返せないまま、扉は閉まりました。
アイマスクをしていたので暗闇は変わりませんが…
息苦しい静けさを感じました。

奈美様のお言葉が身に染みます。



おまえがどのような立場にあるのか?
自分の愚かさからゴミ以下と呼ばれる立場?



おまえがこれから先どうしたいのか?
ペニスを切断され、何年も牢屋で暮らすボクに未来が?



おまえが求めるものは何なのか?
奈美様と奴隷達をお別れさせたい?



その為には何が必要なのか?
………………。



おまえの一生の問題かもしれませんわ。
一生?



そのままの人生で良いのなら…おまえはそれだけの人間です。
そのままで…いい訳がない?



何度も言ってるでしょ?ペニス様を見習えと。
見習う?



監禁室の暗闇も息苦しさも全て忘れ、ボクは懸命に考えました。
次のドアが開いたら…ボクの人生が決まりそうな…
そんな気がして考えました。

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