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『おいたち』
『それはそうと、おまえは来月入社式なのよね?』
『は、はい!4月の1日に入社式です。』
『まだ新入社員では、お給料も少ないのでしょうね。』
『は、はい…でも、会社に内緒で、アルバイトは続けようかと思ってます。』
『あら?働き者ね!ふっふ。会社の仕事に支障をきたすのではなくて?』
『その時は、その時で考えます。』
《奈美様は、何をおっしゃりたいのだろう?》
『ふっふふ。そうなの。実は私、今考えている事があるのよ。
ホントはね。おまえの入社式に間に合わせようと思ったのですけど…』
『はい…』
『私も、今はあまり時間が取れませんの。もう少し先になれば時間が空きます。
そうしたらね…。』
『はい…。』
お時間が無いにも関わらず、ボクの為にわざわざ時間を割いてくださってるのか…。
申し訳ない気持ちでした。
『失礼なお話になるけれど…おまえの会社、ボーナスは1年目から出るのかしら?使い道は決まってて?』
『は、はい…わずかですが、出ると聞いてます。特に使い道は決めておりません。』
『ご両親にプレゼント…あら!ごめんなさい!おまえ…複雑な家庭でしたわね。
私とした事が…気を悪くしないでちょうだいね。』
自分のおいたちや今までの変態行為などは、2回目の御調教を授かる時に、ノートに纏めて書いてありました。
奈美様がボクの事をご存知なのはその為です。
実は…ボクは…
幼い頃は、母親と呼べる人と2人暮らし。
その母親も、小学生の時にどこかへ行ってしまい、親戚に預けられました。
よくある話の不幸の典型ですが、親戚中たらい回しにされ続けました。
中学、高校と、新聞配達の住み込みの仕事をしながら学校へ。
大学も新聞配達を続けながら、1人暮らしを始め…空いた時間をアルバイトしていました。
この頃になると、親戚付き合いも疎遠になり…いわゆる天涯孤独でした。
もっとも…新聞配達のみなさんや、アルバイトの仲間、学校の友達など実にイイ方ばかりで、寂しさは感じませんでした。
幼い頃の影響で、女装やSMに走ったのも、現実から逃避する術だったのかもしれません。
一人の寂しさを紛らわす為の…
素質は産まれ持ってあったのかもしれませんが、磨かれたのはこの時期に間違いありません。
人間、このような状況に置かれると、不幸を絵に描いたような顔になってしまうようですが…
女装やSMの趣味に没頭していたせいか(?)、不幸とは無縁の顔をしております。
童顔のままいられたのは、幼い頃から覚えたSMのおかげかもしれません。
非行に走らなかったのもSMのおかげです。
SMとゆう世界があったからこそ奈美様に巡り会い…。
愛を覚え、大切なモノを知りました。
奈美様に育てていただいたと言い切れる、今のボクを…
これで信じていただけるのではないでしょうか?
余談になって申し訳ありませんでした。
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- 1983-03-07
- 試練Ⅲ
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