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ヒール
この時の覚醒は不思議なものでした。
寒いはずの玄関の外で、身体が火照ってくるのです。
熱病にでも冒されたように…。
とは言え苦しくもなく…。
むしろ、得も知れぬ心地よさに包まれている感じなのです。
時間も寒さも完全に飛んでしまい、異次元にでもいるような状態です。
息遣いも荒くなり、身体の奥の奥から麻痺するように…
アドレナリンが分泌されていた気がします。
やがてドアの開く音が聞こえ…
ピンヒールの靴音が、冷たいタイルを敷き詰めたエレベーターホールのフロアに響きます。
最初のご挨拶の時。
ひれ伏しながら奈美様の足元だけを拝見させていただくと、スーツをお召しになっているようだったのでした。
ですが今、ヒールの音が近づく方に目を向けると、ふくらはぎまで隠れる黒皮のロングコートをお召しのようです。
《《覚醒》しているボクとは違い、奈美様にはお寒く感じられているのでしょう。》
『どうかしら?反省できて?』
『はぁ…はぁ…はい!』
『あら?息遣いが荒いわね?どうなさって?』
『はい…はぁ…恥ずかしくて…はぁ…たまらなくて…はぁ…それでも…身体が…はぁ…火照って…何が起きてるのか…わからないんです…はぁ…………。』
『そうなの…ふっふっ。また《覚醒》が起きたのしらね?本格的な調教を受けるのは、私が初めてでしたわね?』
『はぁ…はい…奈美様の……はぁ…本格的な御調教が初めてです。』
『たった2回目の調教で、これ程までの《覚醒》を覚えるなんてね。ふっふっ。どこまで卑しい身体ですの?』
『はい…はぁ…申し訳…ありません…はぁ…』
奈美様はお尻を突き立てているボクの後ろに回ると…突き立てているお尻の下のペニスを覗き込まれ…。
『まぁ!凄いこと!なぁに?この水溜まりは!』
《水溜まり》…ペニスから垂れ流されている陰液の事でしょう。
『はぁ…また床を汚して…しまいましたか?…はぁ…』
『汚したなんてものではなくてよ!ほら!』
御自分のヒールで、陰液で作られた水溜まりをお踏みになられました。
ヒールで踏まれた水溜まりは《ビシャ!》と音を立て、跳ね返りの飛沫がボクの太股やお腹まで濡らしました。
《もしかしたらかなりの量の陰液…?》
普通に小さな水溜まりを踏んだだけでは、これほどの音を立てる訳などありませんし、ましてや太股に感じる跳ね返りの陰液の量が凄まじく…。
『困ったわ。おまえの陰液でヒールを汚してしまいましたわ。どうしましょ…』
『はぁ…申し訳ございません…よろしければ…はぁ…ボクにお掃除を…いぇ…ヒールを…磨かせていただけないでしょうか?…はぁ…ボクの舌で綺麗に舐め取った後…はぁ……ボクの持ってきた着替えのパンティーで…はぁ…お拭きさせてください……』
『まぁ!おまえの舌で磨いてくださるの?私、このヒールを履いて、家からここまで歩いてきてよ?不潔な所も踏みしめて来ましたの。それでも、お掃除できますの?』
『はぁ…勿論です…不潔な場所なんて…ボクの淫らな陰液に比べたら…奈美様のヒールを…はぁ…ボクの舌で…はぁ…お掃除…はぁ…させてください…お願いいたします…はぁ…はぁ…』
『気のせいかしら?おまえの息遣いが、だんだん荒くなってきてよ?』
『はぁ…はぁ…申し訳ありません…お願いいたします…はぁ…お掃除を…』
『そうね。お願いしますわ。おまえの陰液ですものね。おまえが味わいながらお掃除なさい!』
『はぁ…ありがとうございます…はぁ…綺麗に舐め取って…はぁ…御覧にいれます…はぁ…はぁ…はぁ…』
《覚醒》が、一秒ごとに加速しているようです。
例え用の無い心地よさに粗相をしてしまいそうです。
いや、射精などをせずにも、精神と肉体が完全に逝きそうなトランス状態。
トリップしていました。
奈美様は、片方の御足でバランスをとられ、汚れたヒールを裏返して手渡してくださいました。
まだ新しめのピンヒールの表面は、ワックスで良く磨いてありました。
ベットリついた陰液が靴底全体を汚し、跳ね返りの飛沫がヒール部分に粘ついた糸まで引いていました。
奈美様は《不潔な場所も踏みしめてきたの》とおっしゃってましたが、とてもそんな感じは伺えず、想像するに、御調教部屋だけ…少なくとも、今立っておられるドアの前までしか踏みしめておられないのではないか?と感じられました。
大切なピンヒールを、ガラス細工を扱うように受け取り…
『あぁ…あぁ…はぁ…大切なヒールの…あぁ…お掃除を任せていただいて…はぁ…ありがとうございます…あぁ…綺麗に舐めさせて…はぁ…いただきます…』
片方のピンヒールをボクに預けてくださると、奈美様はバランスを取るのが難しいらしく、ヒール脱いだ方の御足で爪先立ちしておられました。
ストッキングを履かれた爪先をタイルのフロアに付け、ボクの舌奉仕を御覧になっておいでです。
『奈美様!はぁ…そのままですと…大事なストッキングまで…汚してしまいます。不躾なお願いですが…ボクの身体の上に御脚を乗せていただけないでしょうか?…はぁ…はぁ…ボクの身体を御脚足乗せにお使いください!。』
大切なヒールのお掃除を申し付けくださったにもかかわらず、御足を汚されては奴隷として失格です。
『ふっふっふっ。確かにそうだわ。私の専用の足乗せは、蓄奴の姿勢では使えないものね。』
《一番の御脚乗せ?…。そうか!ボクのペニスは、奈美様の『御脚乗せ』としてお役に立てているんだ…》
なんて幸せな事でしょう!
愚かだったボクはこの時になって初めて、奈美様の真意を理解するのです。
お慕いする奈美様のお道具として、この淫らなペニスがお役に立てている事を!ボクは幸せな気分に満たされました。
それと同時に、《奈美様に踏んでいただいている》と言う認識が、間違いであることに気付きました。
決して、《踏んでいただいている》のではないのです。
欲望のまま勃起し、陰液を垂れ流し、無限に精液を吹き出すしか能がないペニスを、奈美様の御脚乗せとしてありがたくも使っていただいてるのです。
お役に立てていたのです。
それを思うと先程、奈美様をお乗せした時に呻き声をあげてしまったのが悔やまれてなりません。
せっかくの、奈美様のお道具が、奈美様の体重も支えきれないなんて…。
なんて失礼だったのだろう。
《覚醒》してトランス状態にありながら、先程の無礼に反省し、情けなさを恥じ涙していました。
『また泣いているの?私のヒールがお掃除できて幸せですのね?』
『はぁ…ふぁい…幸せです…奈美様の御好意に…はぁ…感謝しています…はぁ…うぅぅ…』
異常な興奮と涙で何を言っているかわからなかった事でしょう。
ボクのお申し出を快く承諾され、奈美様は御脚を、ボクの肩先に乗せてくださいました。
ボクの身体を役立ててくださった、奈美様の御好意に最大限の感謝をいたしました。
感激で感激で、嬉し涙か、反省の涙かわからなくなりました。
すると、奈美様は思いがけない御提案をしてくださいました。
『ねぇ?立っているのも疲れますわ。おまえ…椅子になってくれないかしら?』
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- 1983-03-14
- 試練Ⅲ
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