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22歳 4月 vol.23

拘束椅子

『おいで!』

奈美様に促され、四つ足でついてゆきます。
玄関のあるお部屋の奥が…お風呂場と言う名の監禁室です。
監禁室には、産婦人科の分娩椅子に似た…
パイプを組み立てた椅子が置いてありました。


『警察が来るまでここで待たせてあげてよ。』

『あ、ありがとうございます』

本気泣きだったので、ちゃんとお話できたかわかりません。

『ここにお座りなさい』

椅子と言っても、お尻を乗せる部分は付いておらず…
90度に開かれた足掛に、脚だけを乗せて座りました。
足の爪先を置く部分が、サンダルのベルト状になっており、そこへ足を入れました。
足首、膝下、膝上、足の付け根、お腹にバンドの枷があり…。

『自分でバンドを締めなさい。お尻置きはありませんの。
しっかり締めつけないと…落ちてしまうわ。』

ボクは言われた通り、全てのバンドをしっかり締めました。
isu
(こんな感じのもっと粗末な作りの椅子でした。機能的にはもっと優れてましたが…w)


『両手を上げて肘掛けの上に置きなさい。』

高く設定された肘掛に両腕を乗せると…
枷の部分が、手首と肘の上部分に当たります。
奈美様は枷にベルトを優しく通し、そしてボクの両腕をきつく締め付けました。
丁度、《前へ倣え》のような格好に拘束されたのです。
最後の枷によって、ボクの自由は完全に奪われました。


奈美様は、椅子の下に置いてあるコードの付いている箱を取出し、スイッチを入れました。
すると、椅子が斜め45度に後ろへ傾きます。
そして別のスイッチを押すと、足掛と肘掛が開くようにできており…
座ったまま『大』の字を描く格好になりました。



『アナルもペニスも剥き出しね。
この情けない姿を警察の方に見ていただくといいわ!ふっふ!』


《この格好のまま警察に?!》


『私の知り合いの婦警さん達が来てくださるわ。
もしかしたら…おまえも彼女達の顔を知っているのではなくて?』


恥ずかしさでいっぱいでした。
この格好を…奈美様以外の人に見せなければならないなんて…。
それも…SにもMにも全く興味の無い婦警さん達です。


《おまえも顔は知ってる…婦警さん達?
マンションの入り口で、ボクを女性だと勘違いされたあの刑事さん事?
花壇に隠れている時に見た、警察帽を被っていた…婦警さんの事?》


涙を流しながら、震えるボクを御覧になり…。


『もう覚悟はできているわよね?
私は最初に条件出し…
それに同意しておまえがテストを受けた。
何か問題があって?私が間違っていて?』

『…(号泣)』


『おまえを騙した訳ではなくてよ。
おまえに逃げ出すチャンスも与えたわ。
でも最後の最後はおまえ自身の選択だったわ。
その結果、今の情けないおまえの姿があるの。
テストに不合格したんですもの、当然の結果でしょ?』


奈美様が言われている事は、御主人様と奴隷としてではなく…
一般社会の道理的にも完全に無理はありません。
奈美様は、ボクに無理矢理テストを受けさせた訳ではありません。
全ての悪条件を飲んだ上で、むしろボクが積極的にお願いして受験したのです。
自分で選んだ道がことごく失敗を重ね…
挙句にこのような悲劇を招いただけなのです。


『奈美様のおっしゃる通りです。全ては自分の責任です。』


『当然ですわ!
私のプライドを傷つけた罪はもっと重くてよ!
死刑より重いわ!
針山を裸足で登るくらいでも足りないくらいよ!』


泣かないでお話を伺うハズが、しゃくり上げるように泣いていました。


『泣いても許されないわ。私の心の中がおわかり?
目を掛けていた奴隷候補がゴミになり…
挙げ句の果てにゴミ以下に堕ちぶれるなんて…
私も女王失格だわ!』


『ぼ、ぼうしわけありばせん(申し訳ありません)』


『暗い牢屋で罪を償ってらっしゃい!
おまえの事は忘れます。
私の記憶から抹殺します。』


《記憶からも…抹殺…》


『お隣の奴隷達に1週間続けて舌奉仕させて忘れるわ!
それで綺麗サッパリ忘れるの!
女はね。男次第で変われるの。
女王は奴隷次第で変われるのよ!
おまえを調教していた私は死んで…
また新しい女王に生まれ変わるわ。』


《奴隷達に舌奉仕。》
このお言葉が一番堪えました。
きょうの面接は奈美様に限らず…
奈美様の愛されている奴隷達のおかげで実行されていて…
奈美様と同様とまではいいませんが…
奴隷達にも感謝し、最低限の礼を尽くすのが本当なのかもしれません。
現に、一時は彼等に感謝もしていたし…
さすがは奈美様のお飼いになられている奴隷だと、敬服もいたしました。

ですが…
先程、隣で行なわれていた御奉仕の様子を盗み聞きしていた時…
奴隷達の情けなさが許せなかった…
なぜ奈美様とあろう御方が、こんな情けない奴隷達を可愛がられるのか…
信じられませんでした。

のどの近くまで…
《奈美様お願いです!あんな奴隷達ではなく、もっと素敵な奴隷をお捜しください!
あの奴隷達は奈美様に相応しいとは思えません!》
と、大きな声で叫びたかった。
奈美様を傷つけた罪は、当然償ってしかるべきです。
それならば…ボクを…ボクを…いっそ…殺し…


もう遅い…遅すぎる。
ゴミ以下…バイキンに堕ち振れてしまった今。
それを申し上げるのは…もっと奈美様を傷つけるだけの行為です。



『まあ!』


奈美様のお優しい声でした。
ボクには一生お向けにならないであろう優しいお声…。

そうです。《ペニス様》に向けられたお言葉です。
睾丸打ちで萎えきったペニスが、《奴隷達に舌奉仕…》のお言葉に卑しく反応したのです。
ボクの頭の中は、奴隷達への偏見や嫉妬で爆発寸前なのに…
別人格の淫乱なペニスは反応していたのです。


『ご立派ですわ!もう休憩はお済みですの?
ふっふ!お助けしてから10分と経ってなくてよ。』


優しいお言葉に、ますます勇気づけられたペニスは勢いを増し…
ペニスコックで拘束されているのを忘れたかのように勃起します。
細い茎、大きな傘…大きなマッチ棒と表現しましたが、その様相は毒キノコ…
いえ!ペニス先に滲んだ陰液を湛えている辺りは、差し詰めグロテスクな食虫植物です。


『奉仕の言葉に反応されたのかしら?私、嬉しくてよ。
そうだ!少しお待ちになってね。』


奈美様はお風呂場を出ていかれ、例のテープレコーダーを片手に戻られました。


『ねぇバイキン!』


『はぃ…』

自分の体でありながら自由の利かないペニスへの情けなさと…。
奴隷達への嫉妬で頭は発狂寸前でした。


『もう少し、私の質問に答えて欲しいの。
おまえ…自分のペニスを引き裂こうとした事があったわね?』


『はぃ…』


『自分のペニスが嫌いだとまで言ったわね?』


『いいました。』


『でしたら…そのおまえに嫌がられているペニスを私が譲り受けますわ。』


『え?は、はい…』


『ペニス様はそれでよろしいかしら?』
《ビク、ビク》とコックで締め付けられた不自由なペニスが動きます。


『イイコね。ふっふ。あなたは私の物ですわ!』
奈美様と…ペニス様と呼ばれるボクのペニスとの話はまとまったようです。


『さて、バイキン!』
あきらかに、ペニス様とお話されていた優しいお話方ではありません。


『私に詫びたい?』


『はぃ…もちろんです。』


『私を犯した証拠品…凶器と言うべきかしら?
おまえの体の一部についている…
それは何かしら?』


『ぺ、ペニス…です。』


『そうよね?その凶器を証拠品として私が預かりたいの。いかが?
おまえについていても凶器にしかならないし…
またいつか、その凶器を使って性犯罪を重ねないとも限りませんわ!
世の女性を守る為にも、そのペニスを私に引き渡して欲しいの。
おまえがこれ以上罪を重ねない為に。
バイキンの頭で良く考えてお答えなさい!』


《カシャ》
録音ボタンが押され…。


『そのペニスをどうして欲しいんですか?』
奈美様は声を替えられ、震える声のお芝居をなさってます。
全ては、ボクに再び証言をさせる為に…。


『このペニスで…レイ様を犯しました。このペニスはレイ様を犯した凶器です。
ボクについていたら…また犯罪を犯しそうです。お願いです。
ボクのペニスを切り落としてください!
レイ様がご迷惑でなければ、レイ様ご自身に切り落としていただき…
レイ様のお好きなように処分してください!
それが、ボクのせめてもの償いです。』


《カシャ…》
レコーダーが止められました。


『ふっふ!良くそんなひどい事が言えるわね?
自分のペニスを切り落としてくださいなんて。
まさにバイキンですわ!
もっとも…おまえにとっては好都合かしらね。
大嫌いなペニスがおまえの体から無くなるのですから。』

ボクに冷たい言葉を浴びせた後…。
ペニスには愛情を込めて…

『ペニス様!喜んで!
きょうからあなたは私の物。
こんなバイキンの下半身で我慢する事はなくてよ!
私の元へいらっしゃい!』


奈美様の恐ろしい言葉…
いえ、ペニス様にとっては優しいお言葉に…
下腹を叩いて喜んでいる様子のペニス。
奈美様のご期待に添うお答えをする以外に…
ボクにはどうする事もできません。


『おまえに一ついい事を教えてあげるわ。
おまえに話したかしら?
このお部屋は完全防音されていてよ。
おまえがどんなに叫ぼうが喚こうが、一切外へは漏れませんの。
この部屋で快適に過ごすには、叫んだりわめいたりして体力を使わない事ね。』


そうおっしゃると…
奈美様は監禁室のドアを閉められました。

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